舟の県道、島村の渡し

マチダ・ファームのある島村(現住所:群馬県伊勢崎市境島村)には渡し船があります。
利根川の「島村の渡し」として有名で、今も県道として渡し船が運航しています。
この島村の渡し船の記事が、H18年6月8日号の週刊文春に掲載されましたので、紹介致します。
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ぶらりわが街 大人の散歩
伊勢崎
舟の県道、島村の渡し
だだっ広い利根川の河川敷をしばらく行くと、船着場があった。といっても、桟橋があるわけではない。川岸を掘り下げた小さな入り江に踏み台がひとつ置いてあるだけだが、定員八人の古い木造船には似合っている。ライフ・ジャケットを着けて、ドキドキしながら乗り込む。いよいよ出発だ。

川の流れは以外に速い。中州を抜けて、本流と合流するあたりは水が渦を巻いている。「いちばん深いところは4メートルくらい」と日焼けした船頭さんがいう。増水すると川底がえぐられて水流が変わるため、雨の日はとくに気が抜けないとか。川風に吹かれているうちに、5分ほどで舟は対岸に到着した。

島村渡船は県道新地・伊勢崎線の一部として運用されている珍しい「舟の道」である。観光船ではないから、運賃はもちろn無料だ。土手と土手の間は約1キロ。河川敷の周辺にはサイクリングロードやゴルフ場が整備され、のびやかな風景が広がっている。

しかし、大正時代に築堤工事が行われるまで、島村の歴史は利根川の水との戦いだった。反乱を繰り返して、生き物のように川筋を変えた。一方で恵みももたらした。江戸時代は舟運で栄え、川が運ぶ肥沃な土が桑の栽培に適していたため、江戸末期からは養蚕と蚕種で莫大な富を築いた。

「これが明治の中頃です」と境島村公民館の栗原知彦館長が郷土資料を見せてくれた。利根川は島村を網の目のように流れて、中心部の前島集落は川の中に孤立している。「そこで前島は廃村となり、大正4年に大規模な河川改修工事が行われました。前島は川底に沈み、島村は利根川によって南北に分断されたのです」
このとき学校などの主だった施設は南側に集められたため、南北を結ぶ交通手段として島村渡船が運航されるようになった。小中学生にとって、渡しは毎日の通学路だった。戦後は学校が整備され、交通事情も良くなっtが、昭和40年代中ごろまで通学の足としてほそぼそと利用された。島村育ちの梶塚美幸さんが当時を振り返る。

「昔は竿で漕いでいましたから、、船頭さんが川底にググッと竿をさす音や、竿がシャーッと水を撥ね上げたときの様子が今も忘れられません」

現在はレジャーで訪れる人がほとんど。これから夏にかけて1日に30人から50人の利用者があるそうだ。

船頭さんは河川敷の小屋で待機しているので、声をかければ乗せてくれる。川底に沈んだ集落に思いを馳せながら、つかの間の船旅を楽しむのも悪くない。
(週刊文春平成18年6月8日号)
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この島村の渡し船を中心にした「島村渡船フェスタ」が毎年5月に行われます。

このフェスタでなくても、渡し船は毎日運行しています(県道ですから)ので、ドライブがてらに渡し船に乗りに来ませんか?

(注意:天候の悪いとき、増水の時は運行中止になります。又、夜間も運行していません。

大体8:30-17:00頃が運行時間です。

詳しくは、伊勢崎市境支所建設水道課 電話:0270-74-1111(代表)へ問い合わせてください。)

帰りには、マチダ・ファームに寄って大和芋をいかがですか?
やまといも
尚、マチダ・ファームは島村の南側(埼玉県側)になります。
マチダ・ファームへの略図
by yamato

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